ボートトレーラー入門 第3回
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駐車ブレーキ トレーラーのナンバーを取得する中で、もっとも難関といわれるのが、この駐車ブレーキです。これは、牽引車と切り離したときにトレーラーが勝手に動かないようにサイドブレーキの要領でトレーラーの位置を保持するものです。海外ではこのような発想がないために、どの輸入トレーラーも日本で加工されたり、日本の販売店が日本向けに駐車ブレーキキットを取り付けたりしているようです。単なる車止めでもいいような気がしますがどうでしょうか? 駐車ブレーキはドラム式と最近ちょっと増えてきたロッド式が主流です。ドラム式というのはご存知ドラムブレーキの事で、回転しているブレーキドラムをブレーキシューではさみ込んで止めるというものです。これは利き味がよく、しっかり効くのですが、構造上完全な密閉はコストも含めて難しいようで、トレーラーを水につけているうちにブレーキシューがブレーキドラムに固着してブレーキが効いたままになったり、逆に駐車レバーを力いっぱい引いていても、ブレーキが効かずにトレーラーが動いたりして一年ももたないものが多いようです。ある大手メーカーのトレーラーもドラム式のため、海で使用しているとすぐ固着したという報告も聞いています。それに対してロッド式というのは、簡単に言うとホイールにロッド(鉄の棒)を差し込んで止めるというものです。これはホイールにロッドが入る為の穴があいているか、又は溝が切ってあるというもので、当然海水で固着するような事はありません。構造的にも単純で、バネの付いたロッドをブレーキレバーで差し込んだり引っ張ったりするようになっています。これこそまさにボートトレーラーには最適の駐車ブレーキだと思います。ただし、欠点もありドラムブレーキはその位置でレバーを引くと、その場ですぐ止まりますが、ロッド式のものはレバーを引いてもロッドが穴に入るまで遊びがあるために、固定されるまで少しぐらぐらして位置が決まりません。また、高級なものではディスクブレーキもオプションで販売されており、なかには手動(ワイヤー式)ではなく、油圧式というすごいものまで登場しています。 ローコストはチェーン式 これは最近になってようやく認可されたのですが、チェーン式というのが一番安くあがります。これは何かというとチェーンでホイールをロックするというもので、簡単に言うとバイク等の盗難防止用に取り付けるようなチェーンをホイールに巻きつけてロックするというお手軽なものです。当然、海水による固着はありません。ただし、駐車レバーがあるわけではないので、実際に使うときには左右のホイールをそれぞれチェーンで巻きつけてやらねばならず、少し面倒ではありますがこれで車検が取れるなら安いものです。以前に北海道のユーザーが構造計算書類を添付して突破口を開いたようで、北海道の陸運局関係しか認められていなかったようですが、最近になってようやく全国で認められ、一部の国産トレーラーメーカーもコストダウンの為に取り入れ始めました。これはチェーンまたはワイヤーの径が6m/mならOKで、片側がトレーラーのフレームに固定されている事が条件となります。ドラム式やロッド式はどちらも自作したりキットを購入すると数万円から数十万円もかかってしまいますが、これなら数千円の費用で済むはずです。しかしながら、このチェーンやワイヤーについても強度計算書が必要となり、材質や引張り強さ、径、断面積から計算し安全率2以上である事を証明しなくてはいけません。この辺りがまだ敷居の高いところですが、それでも市販トレーラーでさえ取り入れ始めたようなコストの安さは魅力です。ますますトレーラーが安く買えるようになって、普及してくれるといいと思います。もし駐車ブレーキを自作してナンバーを取得したいと思っている方は、気軽に自分の住んでいる管轄の陸運事務所に相談される事をお薦めします。少なくとも私の住む札幌の陸運事務所は本当に我々ユーザーの身になって懇切丁寧に教えてくれますし、親身になって相談にのってくれます。これも、ただ頭からナンバーが付いていないのはダメという排除の方針ではなく、何とか合法的にナンバーを取得してトレーラーに乗ってもらいたいという札幌陸運の前向きな姿勢に感動すら覚えるといっては言いすぎでしょうか?本州の方々から管轄の陸運では、応対が悪く全然相談にのってもらえないという話まで私のホームページに書き込まれたり、私宛にメールで相談が来たりしています。このような一部の道外陸運の対応は本当に残念でなりません。 |
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車庫証明も必要 |
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コラム 「トオルのトレーラブルボーティング日記」 実はこの記事を書いている途中でボートを乗り換えることになりました。いままではトーハツのTO−11Rという11フィートのボートにショアランダーの軽トレーラーで牽引していましたが、今回購入したのは四国愛媛にあるマリンモーター製のNEO374シーボーイで私にとって4艇目となります。374という数字、本文で出てきましたよね。実は軽トレーラーで運ぶ事の出来る全長の最大サイズなのです。幅も148cmとなっており、本当に軽ナンバートレーラーの限界を極めた日本で初めてのボートだと思います。その専用トレーラーがまた優れもので、一人での上げ下ろしも簡単に出来ますし、ボートを固定する為にベルトをかけるステー等も最初から用意されているのです。なんだか、マリンモーターNEO374シーボーイの宣伝になってしまいましたが、このメーカーのホームページには、トレーラーについてとても詳しく書かれており、上げ下ろしの状況や法律まで情報が満載です。参考までにURLを書いておきます。一度訪問してみてください。 http://www.ehime-iinet.or.jp/co/marinemotor/ ※現在のURLはhttp://mamo.co.jp/です。 |
※当時の連載記事です。現在の法律と違っている部分がありますのでご注意下さい。
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